私たちの腸には、数にして100兆個、重さにして1㎏以上の腸内細菌が生息していると言われます。
腸内細菌は、
①ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌
②ウェルシュ菌や大腸菌などの悪玉菌
③中間である日和見菌
の3つに分類され、これら腸内細菌のバランスによって腸内環境の良し悪しが左右されているのです。
今回は、便秘を予防・解消するうえで重要な役割を担う腸内細菌と、腸内細菌を健やかにする食べ物についてお話しします。
腸内細菌って何してるの?
腸内細菌の役割はたくさんありますが、とくに重要なものは次の3つです。
免疫力を高め、病気や感染症を予防する
出典:http://腸内環境jp.com/entry4.html
人間の免疫の約7割を担っているのが、腸内の免疫細胞です。
善玉菌によって腸内の免疫細胞が刺激され活性化すると、免疫力がアップし病気や感染症に罹りにくくなります。
必須ビタミンの生成
出典:https://news.ameba.jp/entry/20170419-861
善玉菌はビタミンB群・ビタミンKの生成を助けます。
ビタミンB群やビタミンKには、美肌や疲労回復の効果があります。
ホルモンバランス、自律神経を整える
出典:http://bibico.jp/5719
別名「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンは、9割以上が腸で作られます。
セロトニンには副交感神経を活性化しリラックスさせる効果、自律神経のバランスを整える効果があります。
腸内細菌が悪くなると・・・
出典:http://www.nyusankin-guide.com/flora/
腸内細菌が悪くなるということは、悪玉菌が増え、腸内環境が悪くなることを意味します。
理想的な腸内環境バランスは、「善玉菌:悪玉菌:日和見菌」=「2:1:7」と言われています。
善玉菌の割合が少ない気がしますか?
実は、日和見菌には「優位な菌の味方をする」という特徴があります。
ですから、わずかでも善玉菌の割合が多いと善玉菌と同じ働きをしてくれるのです。
逆に悪玉菌が少しでも多くなると、日和見菌はたちまち悪玉菌として働くようになるため、一気に腸内環境が悪くなってしまいます。
では、腸内環境が悪くなると、体にとってどのような弊害があるのでしょうか?
便秘になりやすい
悪玉菌が増えることで腸の動きが低下し、便を出しにくくなることが原因です。
悪玉菌を増やす食べ物に「動物性脂肪・動物性タンパク質」がありますが、これらを多く含む食品は消化に時間がかかるため、胃や腸に長時間とどまることになります。
すると、便として排出されにくいばかりか、悪玉菌が腸内容物を腐敗させ有害ガスを発生、さらに腸の動きを悪くするという悪循環に陥ってしまうのです。
免疫力が低下し病気に罹りやすくなる
悪玉菌が増えると、免疫細胞の数が減少します。
すると、細菌やウイルスが体内に侵入・増殖しやすくなり、病気に罹りやすくなるのです。
精神状態が不安定になる
栄養バランスの偏った食事や、睡眠・休息が十分にとれないなど腸内環境を悪化させるような生活習慣は、自律神経のバランスを崩します。
また、不安やストレスを抑える「セロトニン」という物質は9割が腸で作られていますが、腸内環境が悪化するとセロトニンの分泌が低下し、ストレスを感じやすくなるのです。
肌トラブルが増える
悪玉菌が増え腸内に有害ガスが溜まると、腸から吸収された有害ガスが血管を通って全身にいきわたり、吹き出物などの肌トラブルを引き起こします。
腸内細菌に良い食べ物一覧
出典:http://bitomos.com/archives/13600
体にとって、百害あって一利なしの悪玉菌。
では、善玉菌を増やすための食べ物にはどのようなものがあるのでしょうか?
オリゴ糖
オリゴ糖は、体内で消化・分解されることなく大腸に届き、ビフィズス菌のエサとなって善玉菌を増やします。
バナナ、たまねぎ、キャベツ、アスパラガス、ゴボウ、トウモロコシ、大豆などに多く含まれますが、粉末や液体でも販売されています。
海藻類
ワカメ、昆布、ひじきなどの海藻類は、水溶性・不溶性両方の食物繊維を多く含みます。
腸内の有害物質を吸着したり便の排出をスムーズにしたりと、食物繊維は便秘予防・解消にとって欠かすことのできない食品のひとつです。
ハチミツ
ハチミツに含まれる「グルコン酸」にはビフィズス菌を増やす効果があり、オリゴ糖と同じくらい腸内環境を整える作用があると言われています。
発酵食品
発酵食品は腸内を弱酸性に保ち、善玉菌が増えやすい環境を作ります。
また、生きた乳酸菌を腸に届ける「プロバイオテクス食品」です。
・納豆
大豆を納豆菌で発酵させたもので、肌をつくるビタミンB2を増やし、肌の新陳代謝を促すレシチンを多く含みます。
・漬物
日本に古くから伝わる「ぬか漬け」。
野菜をぬか床につけることでビタミンB1、B2が増え、栄養価が高くなります。
さらに、ぬか床に含まれる酪酸(らくさん)菌が酪酸を産生、免疫細胞(T細胞)を増やし大腸がんを予防する効果もあります。
また、日本人も大好きな「キムチ」にも乳酸菌が多く含まれます。
・味噌
普段の食卓に欠かせない味噌には、腸まで生きて届く乳酸菌が多く含まれます。
加熱しすぎるとせっかくの生きた乳酸菌が死んでしまうばかりか風味もおちてしまうため、お味噌汁を作るときはいったん火を止めて、10分ほど置いてから味噌を入れると良いでしょう。
・醤油
麹(こうじ)菌、乳酸菌、酵母(こうぼ)菌を多く含みます。
酵母菌は小腸に生息する善玉菌のひとつで、免疫力アップに効果的です。
牛乳・乳製品はNG
出典:http://min-girl.com/diet/column11/
便秘解消のために乳酸菌をたくさん摂りたいと思ったとき、まず思い浮かべるのは牛乳やヨーグルトなどの乳製品ではないでしょうか?
しかし、乳酸菌は人種や体質によって合うものと合わないものがあるのです。
日本人の場合、大豆や漬物に含まれる「植物性乳酸菌」が合っていると言われます。
牛乳や乳製品などの動物性乳酸菌は胃酸に弱く、生きて腸に届きにくいというデメリットがありますが、植物性乳酸菌は胃酸に強く、生きて腸に届くため善玉菌を増やすのに効果的と言えます。
日本人は、昔から味噌や納豆、漬物などの発酵食品を食に上手に摂り入れてきました。
そのため日本人の腸内環境は他国に比べて良い状態であると言われてきましたが、食の欧米化によって腸内環境の悪化が懸念されるところです。
また、日本人の8割は乳製品に含まれる「乳糖」を分解できず、腸内で腐敗してしまいます。
腸内細菌まとめ
出典:https://matome.naver.jp/odai/2144662283670912901
人の免疫の約7割を腸の免疫細胞が担っているというほど、腸の果たす役割は大きいのです。
腸内環境を整えることが、健康を保つための必須条件とも言えます。
そして、腸内環境を整えるためには善玉菌を増やす食品を積極的に摂ることが大切ですが、発酵食品の場合は、「日本に昔からある発酵食品」を選ぶように意識してください。
今回お話しした内容を、ぜひ食生活の参考にしてくださいね。
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